熱意で支持を得る
生徒が支持するのは「ユーモアのある講師」のケースが多く見られます。難しい授業でも、内容に関連づけた面白いトークをはさんだり、生徒たちの心をわしづかみにする笑いの絶えない講義は人気があります。
まねしてみようと実践はしてもなかなか簡単にはできません。ただし、ユーモアは表現できなくても、『熱意』にフォーカスして生徒の支持を獲得することはできます。人気講師も、「多くの事を学んでもらいたい」「理解してもらいたい」という熱意から、伝える術として、面白いトークを考えているのです。
そして、この熱意というものは講師を目指す人なら、元々備わっているのものではないでしょうか。そこで大切なのが『熱意の伝え方』です。

2種類の熱意
熱意には、「動の熱意」と「静の熱意」の2種類あります。熱意の伝え方を身につけるために、まず、あなたが2つの内どちらが向いているのか判断する必要があります。では、あなたは普段友人と話すとき、下記のどちらのタイプに当てはまりますか?
- 「動の熱意」声が大きくてテンポよく話すことができ身振り手振りが大きいタイプ
- 「静の熱意」声がやや低く落ち着いてゆっくり淡々と話すことができるタイプ
自分がどちらのタイプなのか判断したあとは、いよいよ伝え方について見ていきます。まずは、『動の熱意』です。幼稚園や小学校の先生が分かりやすく伝える方法としてよく使う、ジェスチャーについて説明していきます。ジェスチャーを実践するにあたって特に必要なのが手を有効に使うことです。
まず、数を数える時は指を上手に使います。たとえば、「大切なポイントが3つあります。1つめは…2つめは…3つめは…です。」と説明するときは、手を耳の横あたりまで上げて、「人差し指を」を1つめ、「一足指/中指」を2つめ、「人差し指/中指/薬指」を3つめと順番に立てながら、一つずつ丁寧に説明する事で、動作から熱意が伝わります。
次に、『静の熱意』ついて見ていきます。動作をあまり取り入れないタイプなので、熱意の表現がしにくくなります。そこで、「動の熱意」よりも生徒の反応を意識しながら、より丁寧に伝える姿勢が大切です。
たとえば、生徒1人ひとりの顔をじっくり見て、「ここまででわからないことはないですか?」と確認します。このとき理解できていない生徒がいた場合、繰り返し同じ説明をしてあげる事で、理解してもらいたいという熱意が伝わります。
以上が2種類の熱意の伝え方になります。何よりも、「多くの事を学んでもらいたい」「理解してもらいたい」という気持ちを持って接する事が、結果的に支持される講師になれる近道です。
- 熱意には、「動の熱意」と「静の熱意」の2種類ある。
- 「動の熱意」とは、身振り手振りなどの動作から熱意を伝える方法。
- 「静の熱意」は、相手の顔をじっくり見て、繰り返し同じ説明をしてあげる事から熱意を伝える方法。