ターゲットを一人に絞る
集客に失敗してしまう原因の一つに、商品・サービスなどを提供するターゲット層が広すぎるということがあります。商品・サービスに思い入れや自信があればあるほど、「たくさんの人に知ってもらいたい」という心理は普通です。しかし、老若男女問わず、すべての人に向けて伝えようとすると、何を優先して伝えれば良いのかはっきりしなくなり、ボヤッとしたメッセージになってしまいます。
そこで実践していただきたいのが、ターゲットを一人に絞るという作業です。これを聞くと大半の方は、「一人に絞ってしまうとお客様が減ってしまうのでは…」と不安になりますが大丈夫です。

ターゲットを一人に絞る=理想のお客様とお仕事ができるということです。理想のお客様を一人に絞ると、その人がどんな事に困っていて、何が知りたいか、何を伝えたらよいかなどがわかりやすくなります。そして、そのお客様に向けて、響くメッセージを発信することで、サロンのウリが明確になり、結果的にそのお客様以外のお客様も集まってくるのです。
理想のお客様像を作る
あなたの商品・サービスの理想のお客様像を、マーケティング用語で「ペルソナ」とよびます。ペルソナを決める時は、その人があたかも実在するかのように、明確に描きましょう。
ペルソナ設定の項目
年齢_「30代」のような年齢層や、「アラフォー」のような世代で設定するのは、漠然としすぎています。たとえば、30代といっても、30歳と39歳では価値観が異なります。ですから、「30歳」や「39歳」のように明確に設定しましょう。
性別_あなたの商品やサービスを提供するのは、男性、女性どちらでしょうか。
住所_都心ですか?郊外ですか?住んでいる場所によって生活の水準や気質に違いがでるものです。
家族構成_恋人の有無、未婚、既婚、子どもの有無よって生活スタイルは大きく異なります。また、賃貸か、持ち家か、マンションか、一戸建てかによっても生活スタイルは変わります。
仕事_どんなお仕事をされていますか?あなたがマッサージサロンを経営するのであれば、一日中座ってお仕事をしているお客様に勧めたい施術法があるはずです。就業形態が正社員か、派遣か、アルバイトかによって、お金の使い方にも差が出てきますね。
収入_最終的にペルソナに商品やサービスを提供したいわけですから、この項目は重要です。年収400万円のような漠然とした設定ではなく、年収、月収、賞与、月収から社会保険料・生活費などを差し引いて手元に幾ら残るのか、貯金はしているのかというように具体的に決めましょう。
一日の過ごし方_平日・休日はどのように過ごしていますか?
名前_名前をつけてあげるとより身近に感じられるようになります。似顔絵が得意であれば、イラストを描くのも良いです。
その他_他にも項目はいくらでも考えられます。通勤時間、勤務時間、情報収集に使用しているメディアなど仕事に関連する事や趣味、食生活、悩んでいることなどプライベートに関連する事なども加えるとより、明確に理想のお客様像を作り上げることができます。
ペルソナを作ることは、面倒な作業かもしれません。しかし、詳細に、明確にペルソナ設定できれば、よりお客様目線で喜ばれる商品・サービスを生み出すことができるようになります。
Lesson9-7 まとめ
- 理想のお客様像を、マーケティング用語で「ペルソナ」と呼ぶ。
- ペルソナを設定すると、の人がどんな事に困っていて、何が知りたいか、何を伝えたらよいかなどがわかりやすくなる。
- ペルソナを明確に設定できれば、よりお客様目線に立って、商品・サービスづくりができるようになる。