Lesson9-9 サロンのウリを作る_Step5「悩み」×「強み」=ウリ

商品・サービスの「強み」=ウリではない

そもそもお客様は、なぜ商品やサービスを購入するのでしょうか。答えは大きく分けて、「願望を実現するため」か「問題を解決するため」の2つです。たとえば、「痩せたい」や「腰痛から解放されたい」などが挙げられます。これらの願望や問題をまとめて、お客様の「悩み」とします。

その「悩み」を前章で出てきた、商品やサービスの効果、アフターフォローなどの付加価値、経営者の経験や技術などの「強み」で解決しようとする方がいますが、「商品・サービスの強み」=「ウリ」と考えている時点では、お客様の立場に立っているとはいえず、アピールをしてもお客様に響きません。

どんなに優れた商品やサービスでも、お客様の「悩み」を解決できるものでなければ、お客様は興味を示しません。ですから、「商品・サービスの強み」はこのための手段に過ぎないのです。

悩みを汲み取る

本当のウリとは、商品やサービスの単なる「強み」ではなく、願望や問題の「悩み」を解決できる「強み」のことをいうのです

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たとえば、ある女性が体型をカバーするために、「着やせ効果のある黒いワンピースがほしい」と思っているのに対して、「本日50%オフで人気No,1のこちらの白いワンピースはいかがでしょうか」と勧めるのはお客様目線に立っているとは言えませんね。

金額が安くても、人気商品でも「悩み」が解決できないものは購入しません。逆に、金額が高くても「悩み」が解決できるのなら、購入する可能性は高いです。

お客様の「悩み」の基を汲み取った上で、その悩みを解決する手段を、適切なタイミングで目の前に置いてあげることができれば、お客様の心に響き、購入に至るのです。

「お客様の悩み」と「サロンの強み」掛け合わせ法

お客様の悩みを解決する「強み」=本当の「ウリ」ということがわかったところで、Step3「ターゲット」で設定した理想のお客様像である「ペルソナ」を対象に、本当の「ウリ」を作っていきます。

ペルソナの悩みを優先度が高い順に5つ考える

ペルソナは現在、どんな問題を持っているのか、どんな願望を持っているのかを優先度が高い順に5つ書き出してみてください。自分の過去の経験や友人・知人などにインタビューした結果を参考にしても良いですね。

サロンの強みを優先度が高い順に5つ考える

次に、サロンの強みを優先度が高い順に5つ書き出してみましょう。このとき、他者に意見を求める作業も行いましょう。自分では普通と思っていることでも他者にとっては普通じゃない、つまり、強みであることが発見できるかもしれません。

本当の「ウリ」を導きだす

書き出した「悩み」と「強み」を掛け合わせて、交差する点について検討し、本当の「ウリ」を導きだします。このとき、お金や技術を基準にして、できるか、できないかを考えてしまうと、ブレーキがかかってしまいます。ですから、

「この悩みをこの強みで解決する事ができれば、どんな変化が得られるだろうか」という可能性で考えるのが大切です。

Lesson9-9 まとめ

  • 本当のウリとは、商品やサービスの単なる「強み」ではなく、願望や問題の「悩み」を解決できる「強み」のこと。
  • お客様の『悩み』とサロンの『強み』を掛け合わせ時の交差点に、本当の『ウリ』がある。
  • 本当の『ウリ』を導き出すときは、「この悩みをこの強みで解決する事ができれば、どんな変化が得られるだろうか」という可能性で考える。