Lesson1-2 あなたのファンの作り方

当たり障りのない講義

講師というと、手堅く、無駄のない、とにかく当たり障りのない講義を進行していけば、評価を得られるとお考えの方もいらっしゃると思います。当たり障りのない講義は、決して悪いものではないでしょう。仮に生徒にアンケートを記入していただいても、がっかりするほどの悪い評価をもらうことは考えづらく、無難な評価に落ち着くと思います。しかし、「時間があっという間に過ぎました」「本当にためになる内容でした」などの高評価を得ることは難しいです。

無難な評価を変えるためには、少々、毒のある発言が有効です。たとえば、『今日、ここに来ているみなさんは、誰に強制されたわけでもなく、自分の意志で資格試験の勉強をしているんですよね?本当に心の底から合格したいから時間を割いてここに足を運んでいるのであれば、講義のすべてを吸収する気持ちで受講してください。もしできないのであれば、受験を取りやめ、違うことに時間を使う方が有意義だと思います。』

これにより生徒は、「この先生は真剣に私たちの学びに向き合ってくれている」感じるでしょう。しかし、その反面「言われなくても分かっている」という厳しいお言葉をいただく可能性もあります。

2割の生徒を味方につける

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前述のような反感の言葉を買ってしまった場合、落ち込んでしまい、その言葉が頭から離れなくなり、同じ思いはしたくないという感情から、当たり障りのない講義に戻る方がいます。このようなケースは一般的であり、「やっぱりわたしに講師は向かないのかも」となり、結果、講師を辞める方も出てきます。ですが、

あなたは必ずしも全員に好かれる必要はありません。全員に好かれようとすればするほど、あなたらしさを失い、本来あなたのファンになるはずの人も遠ざかってしまい、誰からも支持されなくなる恐れもあります。ですから、ここは反感の言葉をグッと飲み込んで、勇気を持ってあなたらしさを表現できるように、訓練していきましょう。

すると、徐々にですがあなたを信頼してくれる人が5人、10人、20人と増えてくるでしょう。この2割のファンの影響により、あなたのファンの輪は少しずつ広がっていき、支持される講師となれるます。このように、初めから全員に好かれようと考えるのではなく、一人ひとり、絶対的な支持者を集めることが先決です

Lesson1-2まとめ

  • 無難な評価を変え、支持される講師になるには、少々毒のある発言が有効
  • 初めから全員に好かれる必要はなく、2割の絶対的支持を集めることが先決