来店前チェックポイント
自宅兼サロンの場合、施術に使用する部屋の掃除に手を抜かないのはもちろんですが、お客様と共有するところは、すべて心地良い空間にしたいものです。生活することで発生する匂いや汚れなどの掃除は、「当日のチェックリスト」を作り、モレがないようにしましょう。

とくに、注意したいのがトイレと玄関のお掃除です。「人の印象は第一印象で決まる」のと同じで、玄関はサロンに来て初めて足を踏み入れる場所ですから、清潔感に欠けていると、後の印象にも悪影響を及ぼします。また、トイレは基本的に広い空間ではないので、隅々まで見られる可能性があります。トイレの汚い飲食店は食欲を減退させると同様、トイレの汚いサロンは、サービスに間接的に悪いイメージを持たれるので注意が必要です。
玄関掃除のチェックポイント
- 玄関ドアやインターホンのホコリや手汗などによる指紋はついていないか?
- 玄関タイル上のホコリや土汚れがないか?
- 靴・下駄箱の匂いの消臭はされているか?
- 下駄箱の整理整頓がされているか?
- 玄関マット、スリッパは清潔か?
トイレ掃除のチェックポイント
- 便器はきれいか?
- 床は汚れていないか?
- 手ふきタオル、便座カバー、トイレットペーパーカバー、トイレマットは清潔か?
- 洗面台はきれいか?
- トイレットペーパー・ハンドソープなどは補充されているか?
- 良い香りがしているか?
この他にも、気づきの点があればチェックリストに追加し、心地良い空間に仕上げましょう。
来店時のおもてなし
いよいよお客様がサロンに来店です。まずは、玄関で笑顔でお迎えして、お部屋に通しましょう。新規のお客様の場合、まずは、自己紹介をして、ご来店いただいたことへの感謝を伝えます。次に、お茶をお出しして、施術を受けたいと思った理由などを聞きながら、リラックスできる空間作りを心がけましょう。
リピーターのお客様には、最近のご様子をお伺いしたり、前回からの変化など、気づきの点に触れましょう。たとえば、髪型、メイク、服装、装飾品などの小物、顔色などの変化が挙げられます。ただし、相手が不快に感じてしまうような「気づき」の可能性もあるので、思ったことをすぐに口に出さないよう表現に注意が必要です。

日頃からすべてのお客様に対して、常に感謝の気持ちを持っていれば、表情や声も自然と温かくなり、お客様はリラックスして、有意義な時間を過ごしていただけることでしょう。
また、お客様が退店するときは、「終わりよければすべてよし」との言葉があるように、改めて感謝を伝えて、玄関先までお見送りするなど最後の瞬間まで気を抜かないことが大切です。
終了後、必ず行うこと
お客様が退店したらすぐに一息つきたいところですが、以下3つのお仕事をこなしてから休憩に入りましょう。
- 片付け
- メールチェック
- 次回予約と気づきのメモ
1.片付け
- 施術で使用した道具の片付け
- その後の来店予約があれば、施術道具、部屋、玄関、トイレチェック
2.メールチェック
- 接客中に受信したメールのチェック・返信
- 翌日予約がある場合は「前日メール」をする
3.次回予約と気づきのメモ
- その場で次回のご予約をいただいた場合は、日時だけでなく、今回の施術内容と次回の施術内容などをメモする
- 施術に関する反省点やお客様からのお褒めの言葉など、次回に生かせる「気づき」をメモする
休憩前は、これら3つのお仕事をして、サービス向上に努めることが大切です。
Lesson7-5 まとめ
- 生活することで発生する匂いや汚れなどの掃除は、「当日のチェックリスト」を作り、モレがないように努める。
- 新規のお客様来店時は、リラックスできる空間作りを心がける。
- リピーターのお客様来店時は、前回からの変化や気づきの点に触れると良いが、相手が不快に感じてしまうような「気づき」の可能性もあるため、表現には注意が必要。
- 施術終了後は、片付け、メールチェック、次回予約確認、施術中に気づいた反省点やお褒めの言葉をメモすることが、サービス向上につながる。