身だしなみ
食材を扱うお仕事なわけですから、「清潔感」を第一に身だしなみを考えたいものです。まずは、料理教室に欠かせないエプロンです。主宰者としてのモチベーションが上がる好みの色や柄の物を選ぶと良いでしょう。お手入れは、シミ、しわのないように常にキレイな状態に保ちたいものです。とくに油物の調理後は、長時間放置すると匂いがこびりついてしまうので使用後はすぐに洗濯するようにしましょう。

次に、ロングヘアの人はまとめ髪にしたり、バンダナをするなど、料理に髪の毛が入らない対策をします。爪は定期的にケアしてキレイに保ち、過度なネイルアートは避けましょう。また、料理は香りを楽しむものですから、香水やコロンをつけることはしないように。
生徒への対応
自宅で料理教室をするとき、一部の主宰者は、「生徒さんと友達のような関係で楽しくやりたい!」と言います。生徒の目的は、お金を払って「料理を習うこと」であり、「お客様」であることにかわりはありません。これは、リピーターのお客様とどんなに仲良くなっても同じことが言えます。ですから、主宰者であることに誇りを持ち、生徒さんに敬意を払って接することが大切です。以下は、生徒さんへの対応で注意したい4つのポイントです。
おもてなしする
生徒さんは、お金と時間を割いて料理教室に来てくれています。そのことを、「当たり前」などと解釈していはいけません。言葉だけでなく態度で感謝の意を示したいものです。たとえば、ウェルカムドリンクや小さなプレゼントを差し上げたり、お礼とともに来ていただいた理由などをお伺いするなど、態度で感謝を表しましょう。
教室の雰囲気と合わせる
料理教室でよくあるミスに、料理コンセプトとおもてなしが合っていないということがあります。誰でも簡単に作れる家庭料理をコンセプトにしている教室なのに、高級菓子店のケーキや本格コーヒーを出すというのは、本来の教室のイメージとかけ離れた過度なおもてなしです。また、内装や使用する食器にもコンセプトのイメージが反映されます。コンセプトに合った適度なおもてなしと空間作りをしましょう。
誰にでも平等に接する
生徒さんとの親密さによって接し方に多少の違いは生まれる思いますが、基本的な物腰を変えてはいけません。人によって態度を変える人は、傍から見ていて気持ちのいいものではありませんし、信頼関係も築きにくいのです。また、「前回のレッスンは明るく話しかけてくれたのに、今日はムスッとしている」というように、その日の気分によって態度が変わるのは、生徒にとって居心地が悪く、楽しい料理教室とはほど遠いものになってしまいます。すべての生徒さんに楽しく気持ちよく過ごしていただけるように、いつでも誰にでも平等に接することを心がけましょう。
レシピとメニューの追求

料理教室である以上、どんなに素敵な空間でも、主宰者に魅力があったとしても、料理やメニューそのものに魅力がなければ、生徒さんはその教室のファンにはなりません。1度の参加だけでなく、リピーターになっていただき何度も足を運んでくれる「ファン」を作りたいものです。ですから、生徒にとって「料理を習うこと」が目的ということを忘れず、新しいレシピを開発し続け、メニューを増やしていく必要があります。特に、教室に通い始めの頃は、レッスンメニューとして何度も同じメニューを提供する主宰者の方も少なくありません。これでは、生徒さんが飽きてしまい教室から離れる可能性もあります。技術は変わらずとも、扱う食材や作る料理を変えるなど工夫していきましょう。
以上4つのポイントに注意して、レッスン全体を通して生徒さんに満足していただけるように努めましょう。
Lesson8-5 まとめ
- 料理教室は、何よりも「清潔感」を第一に身だしなみを考える。
- 生徒への対応は、主宰者であることに誇りを持ち、生徒さんに敬意を払って接することが大切。
- 何度も足を運んでくれる「ファン」を作るため、生徒にとって「料理を習うこと」が目的ということを忘れず、新しいレシピを開発し続け、メニューを増やす。
- 生徒さんに楽しく気持ちよく過ごしていただけるように、いつでも誰にでも平等に接する